台湾 関山
【期 日】 |
2008年1月2日〜8日 |
【メンバー】 |
茂木・澤田・Oさん |
台湾中部の名山・関山(3668m)の登頂と、今までお世話になった台湾の岳友との親善を目的として、海外遡行同人としての遡行ではなく登山を計画した茂木さんの話にOさんと参加することにした。<同人誌NO1>の会報を10冊とα米を1箱(30袋)が茂木さんから送られてきた。そして荘さんから70Lのザックを頼む…と言われて、パッキングにひと苦労した。
1月2日 成田…(飛行機)…台北
Oさんと日暮里で待ち合わせ、成田へ向かう。電車は成田の参拝客で賑わっていた。重たい荷物を預けてまずは一安心、台北には関空から茂木さんが一足先に到着して待っていてくれた。
荘さん迎えの車で市内の麒麟ホテルへチェックインして、歓迎夕食会に近くのレストランへ行く。張さん・呉さん・卓さん、そして久しぶりに梁さんにも!
初めての遡行が1992年の正月だったから、もう16年も経つのだ。日本へ来てくれるより、私たちがこちらへ来るほうがはるかに多いけれど、交流が続くというのは嬉しいことだ。21時ころ終わり、ホテルへ戻って明日からの準備をする。
1月3日 台北…(新幹線)…嘉義…車…台南(Iさん達合流)…登山口…登山小屋
1年前に開業した新幹線で嘉義まで行く。荘さんの見送りを受けて、張・呉・卓さんの3人と私たち3人だ。日本の新幹線技術を導入して作られた台湾高速鉄道は、オレンジのラインも明るくとても快適だ。南の高雄まで345キロを1時間半で結ぶ。現在1日55往復で、毎日5〜6万人が利用するという。
台北駅は在来線と同じ駅舎だが、高雄は市内から少し離れているので少々不便だ。他の新駅も連絡バスなどで対応している。また運賃が他の交通機関に比べて高い…という。まあ、日本では当初も、現在も高い。台北―高雄間が在来線で4時間半で845元、新幹線なら1500元と倍近い値段だ。しかし、何といっても在来線や高速バスよりも早く、確実に着く。それに、嬉しいことに65歳以上なら健常者でも半額なのだ! 私たちもパスポート提示でその恩典を受けられる。Oさんと私は半額だ。
嘉義駅も在来線と離れた畑の中のようなところにある。許さん、黄さんの出迎えを受けて、途中台南で名古屋からのIさん・Mさん・他の人たちと合流した(10:30)。合計11人の大部隊になった。2台の車に分乗して、南部横貫公路にある登山口へ行く。この公路は、老濃渓を俯瞰しながら高度を上げて中央山脈を横断している山岳道路で、最高所は2722mにもなる! 台南から台東まで172.6キロもあり、途中宝来温泉や霧鹿温泉などがあり、沿線には高地民族が住んでいる。
台湾の東西を結ぶ道路は、このほかに中部横貫公路が台中とタロコ渓谷を結んでおり、首都・台北の南部からの山越えに北部横貫公路というのがある。いずれも多くの支線があり、車での山越えができる。以前、南湖大山や雪山へ登ったときは、北部横貫公路から中部横貫公路の宜蘭支線に入り、登山口へ行った。下山の時は、中部横貫公路で東海岸のタロコ渓谷へ出て観光後、北上して高速道路を利用して台北に戻った。そのうち新幹線と在来線とをつなげて、台湾一周のハイキングと温泉の旅をしてみたい。
途中宝来温泉の先で昼食をとり、進径橋に着いたのは14時20分だった。小屋の水場をあてにできない(冬季は凍っている?)ので、若い人たちが容器に水を入れて運び上げてくれる。14時40分出発、階段ばかりの急な道だ。小屋までの標高差は600m、ゆっくり、ゆっくり上がっていく。
2時間かかってやっと3026の小屋に到着、宿泊者は我々だけだ。夕日がきれいに山々を染めていく…。気温は零度に近いが、風がないのでそんなに寒くはなかった。小屋の庇の下で夕食、内部は2階になっていて立つと頭がぶつかる、寝袋を広げる。
1月4日 関山往復…下山…高雄(林先生と会う)
4時起床、5時半出発、まだ暗い。昨日は急な登りだったが、今日は下ったり、登ったりライトを頼りに進む。登山口から山頂まで距離は5,6キロだがかなり登りでがある。(2400m→3000m→3668m)
右下の深い渓谷が老濃渓支流の唯金渓だ。1985年、秋に関根さんや清水さんが1週間かけて遡行した大渓谷である。西面の大瓦礫のような詰めのどこを遡ったのだろうか…。
9時過ぎ山頂に到着、素晴らしい大快晴!! 南には北大武山、北には台湾一の高峰・玉山を初めとする中央山脈の山々…。関根さんの記録によるとゴミの多い山頂…とあるが、あれから20年以上たった今はきれいなものだ。
アプローチの道路も砂利から舗装道路となり、登山道も整備され、小屋・水場・別棟トイレ・展望台と申し分ない。新年を迎えての登山者は私たちだけ、のんびりと憩い美味しいウーロン茶をご馳走になり、大崩壊の北西面を見下ろす。20年以上も前によくまあ、あんなところを登ってきたものだ。
往路を戻って12時50分、小屋に到着。丹念に階段を下りて15時車に戻った。宝来温泉で台北へ戻る張・呉・卓・Iさんらと、彰化へ戻る黄さんと別れて、許さんと私たち3人は高雄へ向かった。
林さんが予約しておいてくれた宿へ荷物を置いて、美味しい夕食をご馳走になった。80歳過ぎとは思えないほどかくしゃくとした林さんと歓談のひとときを持った。15年前に初めてお会いしたときと変わらないくらい…。一昨年、早大探検部の若者達と北大武山登山のあとにも、林さんにご馳走になった・・・。
1月5日 高雄…台南観光…彰化(許さん宅)
朝ホテルへ林さんが見送りに来てくれた。名残を惜しみつつお別れして台南へ向かう。1994年に日本へ、上ノ廊下〜槍ケ岳へ来たことのあるメンバー、郭さんと謝さんが台南観光の案内をしてくれた。
まず鄭成功を祀った廟を見学する。ここ台南は台湾で最初に首都が置かれたところである(1624年)。当時オランダ統治下にあったが、鄭成功が治めるようになった。その後中国(清)の統治下に入り、日清戦争の後1895年〜1945年(日本の敗戦)までは日本が領有していた。
昼食をご馳走になったあと、台湾開拓資料蝋像館へ行く。『徳記洋行』というイギリスの洋館だった建物で、蝋人形により風俗がリアルに再現されている。また1627年にオランダ人によって建てられた要塞で、現在は資料館になっている安平古保(砦)を訪れた。庭には鄭成功の大きな銅像が建っている。日本人を母として、台湾の偉人として祀られている彼の伝記は、遠い昔に読んだことがあった。
曾文渓の河口には、渡り鳥の生息地が広がっている。クロツラヘラサギが有名だ。口の先が黒くてしゃもじのようになっている渡り鳥である。黒面琵鷺生態研究所には大きな望遠鏡が設置されていて、観察することができる(14:30〜15:30)。
10年以上前に日本で一緒に遡行した…という縁で、このように1日を割いて私たちを案内してくれたお2人に感謝・感謝である。今それぞれに中年の働き盛りで、再度日本へというのが難しい…というが、「是非また」と言って別れた。
八田與一らが1930年に完成した、烏山頭ダムには次回に訪れよう。農業用水利のためにダムを建設して豊かな穀倉地帯に変えた中心人物・技師である。
彰化山岳協会を表敬訪問してお土産の交換のあと、歓迎夕食会をしてくれた。若い人たちも多く活気がある。帰路、警察に行こう…という?? いぶかる私たち、5階にある娯楽室のカラオケルームを借りてあるという。**さんの奥さんが彰化警察署に勤めているそうで、夜の人気のない警察の玄関を敬礼をして入り、エレベーターに乗る。美味しいウーロン茶を頂きながら演歌を楽しんだひとときだった。
茂木さんはその後、黄さん宅へ泊まった。Oさん・澤田は許さんのお宅に泊めてもらう。娘さんは元気だが、お母さんは両膝の手術をして歩行も不自由なようすだ。
1月6日 麒麟山散策…台中…新幹線…台北
見晴らしの良い郊外の山へみんなで出かける。許さん・林さん・黄夫妻・黄さん・謝さん・陳さんなどで総勢12人! 麓のお寺を9時に出発、ゆっくりと歩き、あずまやでティータイム。
まあ、偶然とはいえ、以前富士山と北ア・表銀座の縦走に同行したことのある陳さんに会ったのだ! 文字通り久闊のひとときだった。そして下山して美味しい餃子ランチを陳さんにご馳走になった。
黄さんは姪を連れてきた。あちこちで懐かしい、嬉しい再会ができてご馳走攻め…。これで太らないほうがおかしいヨ。許さん宅へ戻って一服する。
許さん・黄さんは、この秋に秀姑らん山と馬博拉斯山(マボラス)への登山に同行してくれるという。雪山に次ぐ標高を誇る名山だが、行程はかなりきつそうだ。11月の中旬ということで仮日程をきめた。楽しみだ!
台中まで車で送ってもらって新幹線に乗る。今日は日曜日でかなり混んでいた。
18時過ぎ、台北に戻り荘さん迎えの車でホテルへ、夕食は荘・張・卓さんたちと鍋料理をかこんだ。
1月7日 台湾山岳出版社訪問…七星山ハイキング…梁宅訪問
茂木さんが25回も台湾へ来ていながら、登ったことがないという陽明山の七星山へハイキングに行く。朝、荘さんと山岳誌の出版社へ行って、今回の同人誌「台湾の渓谷」の中国語での出版を相談・依頼した。
張さん・卓さんと私たち3人で七星山へ、去年は大雨で断念したそうだ。今年は…、途中で卓さん運転の車が故障してしまい、路線バスに乗り換えで登山口へいく。歩きだしが1時半、山頂へは15時に着いた。夕方近くになっても結構登ってくる人がいる。下山後バスで市内へ戻る。
梁さんのお宅へ伺う。10数年前、東松山のスリーデーマーチというウォーキングに同行した奥さんの、美味しい手料理をたっぷりと頂いた。そしてカラオケを楽しむひととき、みんな本当に上手だ。日本語が上手な獣医の葉さんは歌もめっぽう上手い。9時半過ぎ、タクシーで辞する。
1月8日 台北…成田
早朝5時半、荘さんの車で空港へ向かう茂木さんをロビーで見送る。朝食後に郵便局とお茶屋へ、手紙を出して私たちも帰国の準備だ。11時45分、荘さんに車で空港まで送ってもらう。何から何まで荘さんにお世話になりっぱなしだ。チェックイン後、呉さんの手配してくれた遠東航空のVIPルームでくつろぐ。謝謝。
19時前に成田着。21時過ぎ帰宅した。
(澤田 記)
【行 程】
1/2 |
成田−台北 |
1/3 |
進径橋登山口(14:20〜40)…3026小屋(16:50)(泊) |
1/4 |
出発(5:30)…関山(3668m)(9:05〜10:30)…小屋(12:50〜13:50)…進径橋(15:00)…高雄(19:00) |
1/5 |
台南観光(9:30〜15:40)…彰化(19:00) |
1/6 |
麒麟山散策(9:00〜11:00)…台中(17:16)…台北(18:06) |
1/7 |
出版社(9:30〜10:30)…七星山ハイキング(13:40〜16:40)…梁宅(19:00〜21:30)…ホテル |
1/8 |
台北−成田 |